症状
- 弾いた鍵盤が下がったままで、元に戻らない
- 爪で持ち上げると戻るが、また引っかかる
- ダンパーが上がったままになり、音が鳴り続けることがある
- 弾く前から、鍵盤が隣より低い位置にある
考えられる原因
鍵盤の下の異物
硬貨、ペン、ヘアピン、小さなおもちゃが鍵盤の間から落ちて、鍵盤の下や奥に入り込み、鍵盤が上がるのを妨げます。
口棒や隣の鍵盤への引っかかり
反った口棒や、横にずれた鍵盤が引っかかって、鍵盤を下がった位置で止めてしまうことがあります。
きつすぎるブッシング
湿度の高い時期にフェルトのブッシングがひどく膨らむと、ガイドピンを強く締め付けて、鍵盤がまったく戻らなくなることがあります。
アクション部品の破損や渋り
スプリングの破損、ハンマーフレンジの外れ、ハンマーシャンクの折れ、センターピンの固着などがあると、機構が元の位置に戻りません。
自分で安全に確認できること
- 1下がったままの鍵盤と隣の鍵盤の隙間を懐中電灯で照らし、異物がないか確認します。
- 2鍵盤の手前を爪でそっと持ち上げ、スムーズに動くか、特定の位置で引っかかるかを確かめます。
- 3隣の鍵盤が横に押されていないか、下がったままの鍵盤に触れていないか確認します。
- 4アップライトピアノなら上蓋を開けて、その音のハンマーを見ることができます。ハンマーがぶら下がっていたり、列からずれていたりすれば、アクションのどこかが壊れています。
- 5どの音か、いつから起きたか(移動後、液体をこぼした後、暑い週など)をメモしておくと、技術者の役に立ちます。
やってはいけないこと
- 道具で鍵盤を無理に持ち上げたり、強く何度も押したりしないでください。鍵盤やアクションの部品が壊れることがあります。
- 鍵盤やアクションに潤滑剤をスプレーしないでください。
- 経験がない場合は、異物を取るためにアップライトピアノのアクションを引き出したり、グランドピアノの鍵盤を引き出したりしないでください。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- 鍵盤の間に見える異物を薄いカードで取り除く
- 夏に複数の鍵盤が引っかかるなら湿度を下げる
- 鍵盤をそっと持ち上げて動くか確かめる
技術者に依頼する
- 鍵盤の下に異物が落ちて手が届かない
- ハンマーが緩んでいる、曲がっている、動かない
- 手で持ち上げないと鍵盤が戻らない
- 液体をこぼした後や移動後に複数の鍵盤が戻らない
技術者が行う作業
技術者は口棒を外し、必要に応じて鍵盤やアクションを取り出して異物を回収し、ハンマーシャンク、スプリング、フレンジなどの壊れた部品を修理または交換します。異物を取り除くだけなら15〜30分ほど、アクション部品の修理は通常30〜60分ほどで、1回の訪問で済むことが多いです。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。