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鍵盤

ピアノの鍵盤の戻りが悪い:原因と直し方

鍵盤が重い、戻りが遅いと感じるときは、たいてい湿気による膨張か、何かとの接触が原因です。見分け方をご紹介します。

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  • 鍵盤

診断

結論

ピアノの鍵盤の戻りが悪くなるのは、たいてい湿気で木材やフェルトのブッシングが膨らんだか、鍵盤が隣の鍵盤や口棒(キースリップ)に擦れているか、鍵盤の下に何かが落ちているためです。まず部屋の湿度を確認し、異物がないか見てみましょう。それでも戻りが遅い場合、技術者なら部品を交換せずに数分でブッシングを調整できます。

症状

  • 鍵盤は普通に下がるが、上がるのが遅い、または途中までしか戻らない
  • いくつかの鍵盤がほかより重く硬く感じる(鍵盤の中央付近に多い)
  • 夏や雨の多い時期に悪化し、乾燥した時期には良くなる
  • 鍵盤が隣の鍵盤や、鍵盤手前の木の板に擦れたり引っかかったりする

考えられる原因

  1. 鍵盤ブッシングの膨張

    各鍵盤は、小さなフェルトのブッシングが付いた金属ピンを支点に動きます。湿度が高いと木材とフェルトが膨らんでピンを強く締め付け、鍵盤の戻りが遅くなります。

  2. 口棒や鍵盤蓋との擦れ

    鍵盤の手前にある木の板(口棒)や鍵盤蓋が反ったりずれたりして、鍵盤の前面に擦れることがあります。

  3. 鍵盤の下や間の異物

    硬貨、鉛筆、クリップ、食べかす、子どものおもちゃがよくある原因です。鍵盤の間や筬(キーフレーム)の下に何かが挟まると、鍵盤の動きを妨げます。

  4. こぼれた液体や糖分の残留物

    鍵盤に飲み物をこぼすと、残留物が鍵盤同士をくっつけたり、その下の木材を膨らませたりします。

  5. 鍵盤の反りやアクション部品の摩耗

    まれに、鍵盤そのものが反っていたり、アクションの部品が渋くなっていたりすることもあります。この場合は技術者の診断が必要です。

自分で安全に確認できること

  1. 1安価な湿度計で部屋の湿度を測りましょう。相対湿度40〜50%が目安で、60%を超えると鍵盤の戻りが悪くなりやすくなります。
  2. 2戻りの悪い鍵盤と隣の鍵盤の間を懐中電灯で照らし、見える異物は金属の道具ではなく薄いカードでそっと取り除きます。
  3. 3鍵盤の手前と、鍵盤蓋に近い奥の方をそれぞれ押してみます。手前だけで引っかかる場合は、口棒に擦れているのかもしれません。
  4. 4どの鍵盤が引っかかるのか、天候によって変わるのかを正確に記録しておきましょう。技術者の作業時間の短縮になります。
  5. 5除湿機やエアコンの除湿モードを数日間使い、鍵盤の動きが軽くなるか様子を見ます。

やってはいけないこと

  • 鍵盤にWD-40やシリコンスプレー、油類をスプレーしないでください。フェルトに染み込んでほこりを集め、症状を悪化させます。
  • ナイフやドライバーで鍵盤をこじ上げないでください。鍵盤の表面が欠けたり、鍵盤が割れたりすることがあります。
  • 方法を知らないうちは、口棒やグランドピアノのアクションを取り外さないでください。部品を傷めたり、位置がずれたりしやすいです。
  • ヒーターやドライヤーをピアノに向けて乾かさないでください。

自分でできる対処と技術者に任せること

たいてい自分で対処できる

  • 除湿機やエアコンで部屋の湿度を下げる
  • 鍵盤の間に見える硬貨や鉛筆を取り除く
  • 鍵盤の表面に少しこぼした液体をすぐに拭き取る
  • どの鍵盤がいつ引っかかるかを記録する

技術者に依頼する

  • 部屋を乾燥させても鍵盤の戻りが遅い
  • 多くの鍵盤が同時に引っかかる
  • こぼした液体が鍵盤の間に流れ込んだ
  • 鍵盤が口棒や隣の鍵盤に擦れている

技術者が行う作業

技術者は専用の工具で膨らんだブッシングを緩め、口棒を調整したり薄板を挟んだりして、鍵盤の下の異物を取り除きます。アップライトピアノなら通常15〜45分ほどで、定期調律の際に一緒に行われることもよくあります。液体をこぼした場合や鍵盤が反っている場合は時間がかかり、アクションを取り外す必要があることもあります。

ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。

よくある質問

乾燥する季節になれば、鍵盤の戻りの悪さは自然に治りますか?

原因が湿度だけなら治ることもあります。乾燥した時期には鍵盤が軽くなることが多いですが、ブッシングを調整するか部屋の湿度を管理しない限り、次の夏にはまた戻りが悪くなります。

戻りの悪い鍵盤にWD-40を使ってもいいですか?

いいえ。スプレーや油はフェルトのブッシングや布に染み込み、ほこりを集めて、時間とともに摩擦を増やします。鍵盤の引っかかりは木材とフェルトの問題で、必要なのは潤滑ではなく調整です。

鍵盤の戻りが悪いのは、ピアノがひどく傷んでいるサインですか?

たいていは違います。鍵盤の引っかかりの多くは、技術者がすぐに直せる日常的な調整です。深刻になるのは、大量に液体をこぼしたり浸水したりした後の場合だけです。

鍵盤の戻りの悪さは調律に影響しますか?

直接は影響しません。ただ、鍵盤の戻りを悪くする湿気は響板も動かし、音程を変えます。鍵盤の戻りが悪いピアノは、調律も狂っていることがよくあります。

ピアノのお悩みに

どこにいても、ピアノをチェックして調律

アプリがピアノの音を聴き取り、各鍵盤が正しい音程からどれだけずれているかを表示し、調律の手順も案内します。修理や整調、本格的な調律には、お近くの資格あるピアノ技術者を探しましょう。

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