症状
- 白鍵や黒鍵の一部が、隣より高い、または低い位置にある
- 鍵盤の深さが不揃いで、深く押さないと鳴らない音がある
- 端から見ると、鍵盤の並びが波打って見える
- タッチが不揃いで、弱い音をコントロールしにくい
考えられる原因
前と中央のパンチングのつぶれ
各鍵盤は、紙の調整用シムを重ねたフェルトのパンチングの上に乗っています。長年の演奏でそれぞれ異なる速さでつぶれるため、鍵盤の高さがずれていきます。
湿度の変化
木材とフェルトは季節によって膨らんだり縮んだりするため、鍵盤の高さが変わり、筬(キーフレーム)がわずかに反ることもあります。
アクションのフェルトの摩耗
ハンマーバット、バックチェック、キャプスタンのフェルトがすり減ると、ハンマーが作動するまでの各鍵盤の移動距離が変わります。
移動や筬への衝撃
ピアノを移動したり鍵盤部分をぶつけたりすると、筬がずれて棚板の上に平らに乗らなくなることがあります。
自分で安全に確認できること
- 1まっすぐな定規を鍵盤の上に渡して、どの鍵盤が高いか低いかを確認します。
- 2低い鍵盤や高い鍵盤の下や間に、硬貨や鉛筆などの異物がないか見てみます。
- 3部屋の湿度と、不揃いが季節によって変わるかどうかを確認します。
- 41つの鍵盤だけか、一部か、鍵盤全体かを記録しましょう。移動後に急に変わったなら、筬がずれた可能性があります。
やってはいけないこと
- 高い鍵盤を押し下げて平らにしようとしたり、低い鍵盤を無理に持ち上げたりしないでください。
- 自分で鍵盤の下にシムを入れないでください。厚さが合わないと、深さや整調が狂います。
- 筬を固定しているネジを緩めないでください。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- 鍵盤の下の異物を見つける
- 一年を通して湿度を安定させる
- どの鍵盤が不揃いかを記録する
技術者に依頼する
- 紙のパンチングで鍵盤の高さを揃える
- 鍵盤の深さを均一に合わせる
- ずれた筬を据え直す
- アクション全体の整調
技術者が行う作業
技術者は、各鍵盤の中央の支点(バランスレール)の下に薄い紙のパンチングを足したり抜いたりして高さを揃え、前のパンチングで鍵盤の深さを合わせ、キャプスタンを調整してアクションが均一に反応するようにします。鍵盤の高さ調整は通常1〜3時間で、整調と一緒に行われることがよくあります。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。