症状
- 鍵盤がクリーム色や黄色になっている、または鍵盤ごとに色がばらばら
- よく弾く部分が濃く変色している、または木目に沿って筋がある
- 鍵盤の表面に細い線や小さなひびがある
- 鍵盤表面が欠けている、端が浮いている、または取れている
考えられる原因
暗所に置かれた象牙
本物の象牙は、鍵盤蓋が長期間閉じたままだと黄ばみます。穏やかな日光に当てると変化が遅くなり、ある程度元に戻ります。
プラスチックの劣化
古いセルロイドやアクリルの鍵盤表面は、年月、熱、たばこの煙、台所の油で変色し、これは元に戻りません。
汚れと皮脂
演奏する部分、特に鍵盤の中央に汚れの膜がたまり、黄ばんだように見えます。
不適切な洗浄剤
アルコール、溶剤、強い洗浄剤は、プラスチックを傷めたり、象牙にしみやひびを生じさせたりします。
自分で安全に確認できること
- 1白鍵の前端と表面を見てみましょう。象牙にはたいてい細かい木目のような模様があり、手前と奥の部分の間に継ぎ目が見えます。プラスチックは均一で継ぎ目がありません。
- 2水と中性の食器用洗剤を1滴含ませ、ごく軽く湿らせた柔らかい布で、1鍵ずつ手前から奥に向かって拭きます。
- 3水分が側面から鍵盤の木部に流れ込まないよう、すぐに別の布で1鍵ずつ乾拭きします。
- 4黒鍵の染料が移らないよう、黒鍵と白鍵には別の布を使います。
- 5象牙に間接光が当たるよう、日中は鍵盤蓋を開けておきます。ただし、ピアノに直射日光が当たらないようにしてください。
やってはいけないこと
- 鍵盤表面に漂白剤、アルコール、アセトン、歯磨き粉、家庭用スプレーを使わないでください。
- 鍵盤に直接スプレーしないでください。液体が鍵盤の間からアクションに染み込むことがあります。
- 鍵盤を白くするためにピアノを直射日光に当てないでください。塗装を傷め、象牙にひびが入ることがあります。
- 浮いた鍵盤表面を瞬間接着剤で貼らないでください。しみになり、後の修理が難しくなります。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- 一般的な汚れや指紋
- 象牙の軽く均一な黄ばみ
- 数週間ごとの日常的な掃除
技術者に依頼する
- 欠け、ひび、浮きのある鍵盤表面
- 取れた鍵盤表面や、色がひどく不揃いな鍵盤
- 摩耗したプラスチック鍵盤の全面交換
- 売却前の象牙の規制に関するアドバイス
技術者が行う作業
技術者は、浮いた鍵盤表面を接着し直したり、欠けを補修したり、鍵盤表面を1枚ずつまたは全部、現代のアクリルや人工象牙の素材に交換したりできます。数枚の貼り直しなら1時間以内ですが、鍵盤全体の張り替えは通常工房での作業になり、数日かかります。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。