症状
- 鍵盤は下がって戻るが、音が鳴らない
- 音がとても小さい、または音の代わりにドンという音やカチッという音がする
- 強く弾いたとき、または弱く弾いたときだけ音が出る
- 近くの音は普通に鳴る
考えられる原因
ハンマーシャンクやフレンジの破損
ハンマーを支える細い木製のシャンクが割れたり、ハンマーをアクションに固定するフレンジが壊れたり外れたりすると、ハンマーが弦に届かなくなります。
ハンマーが元の位置に戻らない
スプリングの破損や部品の調整不良でジャックがハンマーの下に戻らないと、鍵盤は動いても次の打鍵でハンマーが作動しません。
弦の切断
低音域では1音の弦が1〜2本なので、1本切れると音が出なくなることがあります。高音域では、音が出なくなるのではなく小さくなることがあります。
障害物
アクション内に落ちた鉛筆、おもちゃ、外れた部品が、ハンマーの通り道をふさぐことがあります。
ダンパーやフェルトの問題
まれに、上がらないダンパーや外れたフェルトが弦の音を止めていることがあります。
自分で安全に確認できること
- 1アップライトピアノなら上蓋を、グランドピアノなら大屋根を開け、音の出ない鍵盤をゆっくり押しながらハンマーを観察します。
- 2ハンマーがまったく動かなければ、問題は鍵盤とアクションの間にあります。動くが途中で止まる場合は、何かが邪魔していないか探しましょう。
- 3その音の弦に、明らかに切れたり丸まったりしているものがないか確認します。
- 4ソフトペダルや弱音装置(多くのアップライトピアノの真ん中のペダル)が効いていないか確認します。フェルトのマフラーが下りていると、音がとても小さくなります。
やってはいけないこと
- 鍵盤を強く押しながらアクションに手を入れないでください。ハンマーは速く動き、傷むことがあります。
- 折れたハンマーシャンクを、付けたままの状態で家庭用接着剤で直そうとしないでください。通常は取り外して、きちんと修理または交換する必要があります。
- 切れた弦を引っ張らないでください。先端は鋭く、張力がかかっています。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- 弱音装置やソフトペダルを解除する
- アクション内に見える異物を取り除く
- ハンマーと弦のどちらが原因かを見極める
技術者に依頼する
- ハンマー、シャンク、フレンジの破損や緩み
- 弦が切れている
- 打鍵のたびにハンマーが元に戻らない
- 複数の音が同時に出なくなった
技術者が行う作業
技術者は、折れたシャンクやフレンジを交換または接着し直し、緩んだ部品のピンを打ち直し、ジャックスプリングを調整し、切れた弦を張り替えます。1音だけ出ない場合のほとんどは、1回の訪問で30〜60分ほどで直ります。新しい低音弦は落ち着くまでに伸びるため、後日もう一度調律が必要になることがあります。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。