症状
- 大きな音が硬く、金属的で、耳に刺さるように聞こえる
- 高音がキンキン、またはガラスのように聞こえる
- 弱く弾くのが難しく、小さな音が飛び出してしまう
- 音が不揃いで、ほかよりずっと明るい音がある
考えられる原因
ハンマーの硬化
長年の演奏でハンマーのフェルトが圧縮され溝ができると、ハンマーが硬い面のように弦を打つようになります。
硬く反響する部屋
タイルの床、何もない壁、大きな窓、少ない家具といった、多くの集合住宅によくある環境は、音の明るさを強調します。
乾燥した空気
湿度が低いとフェルトが硬くなり響板が張りつめて、音が鋭くなります。
工場出荷時の整音
特に小型のアップライトピアノや一部の新しいモデルでは、明るめに整音されて出荷されるものもあります。
自分で安全に確認できること
- 1ピアノの下と周りに厚手のじゅうたんを敷き、部屋にカーテンや柔らかい家具を加えます。
- 2アップライトピアノなら壁から5〜10cm離し、少し角度をつけてみます。
- 3グランドピアノの屋根は短い突上棒で開けるか閉じ、アップライトピアノの上蓋は閉じておきます。
- 4湿度を測りましょう。40%を下回るようなら、部屋で加湿器を使います。
- 5特にキンキンする音を記録しておくと、技術者が重点的に調整できます。
やってはいけないこと
- ハンマーを自分で刺したり針を入れたりしないでください。針の位置を誤ると、音色が永久に損なわれることがあります。
- ピアノの中にタオルやスポンジを詰めないでください。アクションやダンパーの動きを妨げることがあります。
- ハンマーのフェルトに液体や柔軟剤を付けないでください。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- じゅうたんやカーテンを加える
- ピアノを壁から離す
- 屋根を閉じる
- 部屋の湿度を上げる
技術者に依頼する
- 針刺しによるハンマーの整音
- 溝のできたハンマーの整形
- 明るい音とこもった音を揃える
- 静かに弾くための弱音装置の取り付け
技術者が行う作業
技術者はハンマーを整音します。硬く溝のできたフェルトを削り、ハンマーの肩の部分に慎重に針を刺してフェルトに弾力を持たせ、音が均一になるまで1音ずつ調整します。全体の整音は通常1〜3時間で、調律の後に行われることがよくあります。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。