症状
- 左ペダルを踏んでも、音量や音色が変わらない
- ペダルがぐらぐらする、ふにゃふにゃする、または下がったままになる
- グランドピアノで、踏んでも鍵盤が横にずれない
- ペダルがゴトンと鳴る、または鍵盤のずれ方が不揃い・引っかかる
考えられる原因
棒の外れ
アップライトピアノでは棒がペダルとハンマーレールをつなぎ、グランドピアノでは棒が筬を横に押します。これが外れたりずれたりすると、ペダルは何もしなくなります。
戻しバネの破損や弱り
スプリングがないと、ペダルが下がったままになったり、グランドピアノのアクションが中央に戻らなかったりします。
調整の狂い
踏みしろが短すぎると、ハンマーレールやアクションがほとんど動かず、違いがあまり聞こえません。
ハンマーがすでに硬い・摩耗している
グランドピアノのウナ・コルダは、ハンマーのフェルトのあまりすり減っていない部分で弦を打つことを利用しています。ハンマーがひどくすり減っていたり硬かったりすると、聞こえる違いが小さくなります。
自分で安全に確認できること
- 1アップライトピアノなら上蓋を開けてハンマーレールを見ます。左ペダルを踏むと、すべてのハンマーが弦に向かって前に動くはずです。
- 2グランドピアノなら鍵盤を見ます。ペダルを踏むと数ミリ右にずれ、離すと戻るはずです。
- 3アップライトピアノなら下前板を外し、左ペダル用の木の棒や金属の棒が収まっているか、スプリングが付いているかを確認します。
- 4グランドピアノなら、下からペダルのライアとその支え棒を確認し、外れた棒がないか見ます。
- 5真ん中のペダルがある場合は、弱音装置やソステヌートと混同していないか確認しましょう。
やってはいけないこと
- 「手助け」しようとして、グランドピアノの鍵盤を手で横に押さないでください。筬やアクションを傷めることがあります。
- アクションや鍵盤を自分で外さないでください。
- アクションや筬にスプレーで注油しないでください。
自分でできる対処と技術者に任せること
たいてい自分で対処できる
- ハンマーや鍵盤が動くか確認する
- 外れた木の棒を元に戻す
- グランドピアノのライアの支え棒を確認する
- どのペダルが何をするのか確認する
技術者に依頼する
- 折れたスプリングや棒の交換
- ずれ幅やレールの移動量の調整
- グランドピアノの筬の引っかかりの修理
- ペダルが効くようにハンマーを整音する
技術者が行う作業
技術者は連結部をつなぎ直すか交換し、ハンマーレールやアクションの移動量を調整します。グランドピアノでは、筬がスムーズにずれて中央に戻り、ハンマーが正しい弦を打つことを確認します。単純なつなぎ直しは数分で済みますが、本来のウナ・コルダの効果を得るためのずれ幅の調整とハンマーの整音は時間がかかり、調律と一緒に行われることがよくあります。
ピアノの弦にはおよそ18〜20トンの張力がかかっています。アクションを開ける、チューニングピンを回す、弦の近くで作業するといった対処が必要な場合は、技術者に任せてください。